クロイツェル・ソナタ 愛と官能の二重奏
原題 | QUALE AMORE |
出演 | ジョルジョ・パソッティ アルノルド・フォア アンドニ・ガルシア ヴァネッサ・インコントラーダ マリア・シュナイダー |
監督 | マウリツィオ・シャッラ |
製作 | スイス、イタリア/2006年/94分 |
分類 | ドラマ、ラブロマンス |
感想 | ★★★☆☆ |
| [ レンタル詳細 ] | |
story
文豪・トルストイが、ベートーベンのソナタ「クロイツェル」に着想を得て書いた小説を映画化したドラマ。夫のいるピアニスト・アントニアはコンサートで行った男性ヴァイオリニストとの共演で、夫とは味わったことのない官能的な喜びを覚えてしまう。
review
1915年、1987年、そして2006年と都合3度目になる映画化です。
クロイツェル・ソナタ(Kreutzer Sonate)とは、ベートーヴェン作曲のヴァイオリンソナタ第9番の通称でもあります。
この映画の中では、中盤から終盤にかけてのクライマックスに使用されています。
裕福な家庭で育ち母親に溺愛されていたアンドレア(ジョルジョ・パソッティ)は、母親の持ち株の銀行へ母親の意思により就職した。
母親の用意してくれている環境に骨の髄まで慣れ切ってはいるが、自分にはない理想の「家庭の愛」に餓えていた。
そんな折、ふいに訪れたコンサートで美しい田舎娘のピアニスト:アントニア(ヴァネッサ・インコントラーダ)に出会う。
ひと目で恋をしたアンドレアは彼女を口説き、一週間後には結婚することを決めていた。
もちろん母親は猛烈に反対し、半年後には離婚していると予言したが、二人の間には順調に三人の子供が授かった。
しかし、そのためにピアニストとしての自分を切り捨てるしかなかったアントニア。
結婚・妊娠さえしなければ自分がメンバー入りを果たすはずであった室内楽のCDジャケットを見つめながら嘆息して見せるアントニアに、アンドレアは「子供を生んでからまた弾けばいい」と気軽に言う。
彼は彼女の仕事を「はした金しか稼げない些末な仕事」と言い、「自分達はクラシックを愛する芸術家だ」と主張するアントニアの言い分に決して耳を貸そうとはしなかった。
そのことが後々、二人の間に埋めようのない決定的な溝を作ってしまう。
自分の子供には愛を注ぎ、より自分のことを理解してくれる仲間の元でのみ心を開くアントニア。
そんなアントニアに猛烈な嫉妬心を募らすアンドレアは、そのうち頭の中でアントニアの浮気の場面を次々想像し育て上げていってしまう。
投資の仕事で不在を余儀なくされてしまったある日、自宅に電話すると家にはアントニアの演奏仲間の男が来ていることを知らされる。
頭の中の妄想に決定打を与えられてしまったアンドレアは、その晩上司に辞表を提出し、連絡無しで急いで自宅に戻った。
アンドレアはアントニアに母性のみを要求し、それ以外の部分にはまったく興味がなかった。
そのクセ、自分の抱く理想どうりにアントニアには自分のことを愛してほしくて、自分の子供にすら嫉妬する。
しかし、アントニアもまたそんなアンドレアのことを理解できるはずもなく、4人目の子供を流産すると同時にそれまでの我慢を解き放つようにして、かつての仲間達と一緒に過ごすようになる。
クラシックが好きでピアニストになったわけなんだから、クラシックの話で盛り上がれるだけで最高に愉しいに決まってる。
けど、アンドレアはそんな彼女を「裏切り者」と決め付け、自分の思い通りにならなくなった彼女を殺してしまう。
「純粋で、世間ずれしていなくて、温かい家庭を作れる女性」だからアントニアを愛したはずなのに、自分が何一つ理解しようと努めなかったばっかりに、彼との結婚生活に絶望してしまったアントニア。
一度は離婚を口に出しておきながら、それを実行しなかったのは、おそらく子供のことを思ってのこと?
別れる代わりにクラシックの演奏に逃げ場を見つけた切り替え方はエライと思う。
なのにそんな彼女を許せなくて、殺してしまったアンドレアは、結局のところ自分の理想と結婚しただけの「ただの子供」。
何が怖いって、最後までそれを自分では理解していないところ。
けど、自分が愛されるばっかり求める人って、今の世の中にも珍しくないから、その点ではリアルに描かれていると思いました。
しかし、この映画の脚色は、きっと原作Fanが見たら絶叫しかねないのではないでしょうか。
(原作では貴族の旦那さんと、没落地主の娘さんとのカップルなのです。)
全面的に現代風なアレンジをされていて、でも裕福な家庭なので、広大な邸にプール付きの庭ではちょっとしたクラシックのサロン・コンサートが開けるくらい。
そして、「愛と官能の二重奏」との邦題(サブタイトル)のとおり、ナイス・バディのヴァネッサ・インコントラーダが最初から最後までしょっちゅう脱いでます。
顔とデコルテ部分のそばかすがかなり目立ってますが、ものすごく胸の形が綺麗。
DVDの煽り文句では必ず「夫とは味わったことのない官能的な喜び」と書かれてますが、クラシックの名演奏を聴いてるときに味わう恍惚感のことです。
しかし、彼女と浮気相手のダニエル(アンドニ・ガルシア)の演奏シーンでは、明らかに吹き替えとわかってしまうところが少々オソマツ。
(特にアンドニ・ガルシアは「自分の演奏に陶酔している演技」に熱中するあまり、完全に音と弓の早さがズレていた。)
でも(吹き替えの)演奏自体はとっても綺麗だったです。
あとアントニアが一人目の子供を寝かしつかせるときに、片腕に赤ちゃん、もう片手でピアノを弾いて子守唄を歌うシーンがあるのですが、雰囲気からしてとっても綺麗で印象的なシーンでした。
この映画の現代的な脚色もけっこうわかりやすくて面白かったですが、機会があったら、1987年度版を観てみたいかな。
(原作の小説のほうにも興味がわきました)
クロイツェル・ソナタ(Kreutzer Sonate)とは、ベートーヴェン作曲のヴァイオリンソナタ第9番の通称でもあります。
この映画の中では、中盤から終盤にかけてのクライマックスに使用されています。
裕福な家庭で育ち母親に溺愛されていたアンドレア(ジョルジョ・パソッティ)は、母親の持ち株の銀行へ母親の意思により就職した。母親の用意してくれている環境に骨の髄まで慣れ切ってはいるが、自分にはない理想の「家庭の愛」に餓えていた。
そんな折、ふいに訪れたコンサートで美しい田舎娘のピアニスト:アントニア(ヴァネッサ・インコントラーダ)に出会う。
ひと目で恋をしたアンドレアは彼女を口説き、一週間後には結婚することを決めていた。
もちろん母親は猛烈に反対し、半年後には離婚していると予言したが、二人の間には順調に三人の子供が授かった。
しかし、そのためにピアニストとしての自分を切り捨てるしかなかったアントニア。結婚・妊娠さえしなければ自分がメンバー入りを果たすはずであった室内楽のCDジャケットを見つめながら嘆息して見せるアントニアに、アンドレアは「子供を生んでからまた弾けばいい」と気軽に言う。
彼は彼女の仕事を「はした金しか稼げない些末な仕事」と言い、「自分達はクラシックを愛する芸術家だ」と主張するアントニアの言い分に決して耳を貸そうとはしなかった。
そのことが後々、二人の間に埋めようのない決定的な溝を作ってしまう。
自分の子供には愛を注ぎ、より自分のことを理解してくれる仲間の元でのみ心を開くアントニア。
そんなアントニアに猛烈な嫉妬心を募らすアンドレアは、そのうち頭の中でアントニアの浮気の場面を次々想像し育て上げていってしまう。
投資の仕事で不在を余儀なくされてしまったある日、自宅に電話すると家にはアントニアの演奏仲間の男が来ていることを知らされる。
頭の中の妄想に決定打を与えられてしまったアンドレアは、その晩上司に辞表を提出し、連絡無しで急いで自宅に戻った。
アンドレアはアントニアに母性のみを要求し、それ以外の部分にはまったく興味がなかった。そのクセ、自分の抱く理想どうりにアントニアには自分のことを愛してほしくて、自分の子供にすら嫉妬する。
しかし、アントニアもまたそんなアンドレアのことを理解できるはずもなく、4人目の子供を流産すると同時にそれまでの我慢を解き放つようにして、かつての仲間達と一緒に過ごすようになる。
クラシックが好きでピアニストになったわけなんだから、クラシックの話で盛り上がれるだけで最高に愉しいに決まってる。
けど、アンドレアはそんな彼女を「裏切り者」と決め付け、自分の思い通りにならなくなった彼女を殺してしまう。
「純粋で、世間ずれしていなくて、温かい家庭を作れる女性」だからアントニアを愛したはずなのに、自分が何一つ理解しようと努めなかったばっかりに、彼との結婚生活に絶望してしまったアントニア。
一度は離婚を口に出しておきながら、それを実行しなかったのは、おそらく子供のことを思ってのこと?
別れる代わりにクラシックの演奏に逃げ場を見つけた切り替え方はエライと思う。
なのにそんな彼女を許せなくて、殺してしまったアンドレアは、結局のところ自分の理想と結婚しただけの「ただの子供」。
何が怖いって、最後までそれを自分では理解していないところ。
けど、自分が愛されるばっかり求める人って、今の世の中にも珍しくないから、その点ではリアルに描かれていると思いました。
しかし、この映画の脚色は、きっと原作Fanが見たら絶叫しかねないのではないでしょうか。(原作では貴族の旦那さんと、没落地主の娘さんとのカップルなのです。)
全面的に現代風なアレンジをされていて、でも裕福な家庭なので、広大な邸にプール付きの庭ではちょっとしたクラシックのサロン・コンサートが開けるくらい。
そして、「愛と官能の二重奏」との邦題(サブタイトル)のとおり、ナイス・バディのヴァネッサ・インコントラーダが最初から最後までしょっちゅう脱いでます。
顔とデコルテ部分のそばかすがかなり目立ってますが、ものすごく胸の形が綺麗。
DVDの煽り文句では必ず「夫とは味わったことのない官能的な喜び」と書かれてますが、クラシックの名演奏を聴いてるときに味わう恍惚感のことです。
しかし、彼女と浮気相手のダニエル(アンドニ・ガルシア)の演奏シーンでは、明らかに吹き替えとわかってしまうところが少々オソマツ。
(特にアンドニ・ガルシアは「自分の演奏に陶酔している演技」に熱中するあまり、完全に音と弓の早さがズレていた。)
でも(吹き替えの)演奏自体はとっても綺麗だったです。
あとアントニアが一人目の子供を寝かしつかせるときに、片腕に赤ちゃん、もう片手でピアノを弾いて子守唄を歌うシーンがあるのですが、雰囲気からしてとっても綺麗で印象的なシーンでした。
この映画の現代的な脚色もけっこうわかりやすくて面白かったですが、機会があったら、1987年度版を観てみたいかな。
(原作の小説のほうにも興味がわきました)
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